北側道路は実は魅力的?北側道路をお勧めする4つの理由とは
こんにちは。アンティークな新築住宅専門店・ラフェルム札幌です。
土地から探して新築をお考えの方は、土地の接道方角も気にされるポイントのひとつではないでしょうか。
「日当たりも良いし、南側道路が一番いいんじゃないの?」
おそらく…そう考えている方が多いでしょう。
実際に南側道路の土地は人気であり、他に比べ値段も高くなる傾向にあります。しかし、実は見過ごしがちな北側道路の土地にも、4つものメリットがあるのです。
この記事では、実際に多くの設計士が北側道路の土地をオススメしている4つの理由を紹介します。
キーワードは、
- 『価格』
- 『事故リスク』
- 『プライバシー』
- 『快適な居住スペース』
です。
詳しく見ていきましょう!
北側・南側道路とは
北側道路・南側道路とはいったい何を指すのか先に説明をしておきますと、
北側道路・・・土地の北側に道路が面している
南側道路・・・土地の南側に道路が面している という意味です。
土地情報を見ていると「注目物件!南側道路!」などと表記されていることがあります。ではなぜ、北側・南側道路が重要視されるのでしょうか?それは、ずばり道路の方角によって日当たりが変わってくるからです。一般的に南側のほうが日当たりが良く土地代が高く設定される傾向にあります。
南側道路の土地が人気な理由
それでは、なぜ南側道路が人気なのでしょうか。理由は主に2つあります。
ひとつめの理由は上述のとおり、『日当たりが良いから』です。住宅を選ぶ際に日当たりを求める方が多いため、南側道路の土地は人気があります。
ふたつめの理由は、『開放感があるから』です。住宅の間取りは、一般的に南側に向けて窓やベランダなどの開放部を設けることが多く、南側が道路になっている土地では、開放部を遮るものが少なくなるため、より開放感を得ることができるのです。
日当たりが良くて開放的であることは確かに大きなメリットですが、南側が道路であることにも、実はデメリットがあります。そして同様に、一見「日当たりが悪そう」と思える北側道路の土地にも、デメリットもあればメリットだってあるのです。
接道の方角を検討するうえでは、これを正確に理解しておく必要があります。それぞれ説明します。
南側道路の土地のメリット・デメリット
まずは人気の南側道路の土地のメリットとデメリットです。
南側道路のメリット
- 日当たりが良い
- 開放感がある
この2点は、上述のとおりです。
南側道路のデメリット
- 道路を通行する人の視線が気になる
- 道路と庭が隣接し、子供やペットが飛び出してしまうリスクが高い
- 南側に玄関を配置することになるため、居室用のスペースが限られてしまう
南側が道路であるということは、南に向けてつくられた窓や庭、ベランダなどが、通行人から丸見えということになります。庭でバーベキューをしたりするにも視線が気になりますし、窓も透けないレースを付けたり、カーテンを閉め切ってしまいがちです。
また、庭や駐車スペースで遊んでいる子供やペットが急に道路に飛び出してしまうリスクも、デメリットのひとつです。
さらに、一般的には道路に向けて玄関を設置するため、南面に玄関を設けてしまうことで、南向きに居室を配置するスペースが限られてしまうことになります。狭小地の場合リビングを南側にレイアウトできないということも起きてしまいます。間口が何mあるかの事前チェックは必須です。
単純に「南側道路は日当たりが良いから」と考えがちですが、実はここまで理解しておく必要があるのです。それでは同じように、北側道路のメリット・デメリットも詳しく考えてみましょう。
北側道路の土地のメリット・デメリット
まずは、想像しやすいデメリットからお伝えし、次に見過ごされがちなメリットについて説明します。
北側道路のデメリット
- 日当たりが悪い
- 玄関回りの雪がとけにくい
これは想像しやすいでしょう。
しかし、意外にもデメリットらしいデメリットは、実はこれくらいしかありません。
一方、メリットはどうでしょうか。
北側道路のメリット
この記事のメインテーマ、北側道路の土地のメリットは、次の4点です。
- 南側道路の土地に比べて価格が安くなる傾向がある
- 庭が南側に設けられるため、子供やペットが道路に飛び出すリスクが小さい
- 窓やベランダなどの開放部が南向きに設けられるため、通行人の視線が気にならない
- 玄関を北向きに設置するため、南側に多くの居室用スペースを確保できる
このメリットを生かすためには北側道路の土地の場合は土地の奥行きをしっかり確保したいので、奥行きが何mあるかのチェックをしましょう。
まさに南側道路の土地のデメリットに当たる要素が、北側道路の土地にとってはそのままメリットになります。これだけでも、少し北側道路の土地の見方が変わってきたのではないでしょうか。
さらに、北側道路のデメリットである日当たりについても、もう少し踏み込んで考えてみましょう。
北側道路は本当に日当たりが悪い?
太陽の方角から考えて、一般的に北側に開けた土地は日当たりが悪いと思われがちですが、必ずしもそうであるとは限りません。安定した明るさを保てるのは北側とも言われています。
日当たりの良さを決めるのは接道の方角だけじゃない
例えば、土地の南側に高さのある建物が建っていれば、たしかに日当たりが悪くなるでしょう。しかし、南側の敷地が低い場合などは、北側道路であっても十分に日当たりを確保することができます。
標高と同じく土地の形状も重要で、東西に長い土地は南側にスペースを確保しにくいために隣接する建物に日当たりを遮られやすくなりますが、一方で南北に長い土地であれば、北側道路であっても南側のスペースを十分に確保できるため、隣地の影響を受けにくく、十分な採光を得ることもできると言えるのです。
土地の日当たりを考えるうえでは、接道の方角だけでなく、土地の高低差や形状も考慮してみましょう。
間取りの工夫で日当たりを確保することもできる
隣接する建物との距離が近い住宅密集地においても、採光を確保する方法はあります。
例えば、日中に一番長い時間を過ごすリビングルームを2階に配置すれば、北側道路であっても採光の確保は可能です。
また「リビングは1階が良いんだよな…」という場合でも、住宅の南側に吹き抜けを設けるなどすれば、2階の窓からリビングに光を落とすことができ、1階のリビングに日当たりを確保できるという方法も考えられます。もしくは、窓サイズを大き目にして樋付け高さを高く設置することで明るさを保つことができます。
まとめ
工務店など新築戸建のプロが、実際に顧客に北側道路の土地を勧める、以下の4つの理由を紹介しました。
- 南側道路の土地と比べて価格が安く設定される傾向がある
- 小さい子供やペットなどが道路に飛び出すリスクが小さい
- 庭や窓のプライバシーを確保しやすい
- 南側により多くの居住スペースを設けられる
また、北側道路の土地のデメリットとして考えがちな日当たりについても、以下の要素や工夫次第で十分に確保できる可能性があることも分かりました。
- 南側に位置する敷地の高さが下がっている土地なら日当たりは確保できる
- 南北に長い形状の土地なら南側の建築物の影響を受けにくい
- 設計の工夫次第で日当たりを確保する方法はある
もし新築戸建を検討中で、これまで南側道路や東側道路ばかり見てきた方は、これを機に北側道路の土地もぜひ候補に入れてみてください。